今月の「今、華のひと」はアーティストの会田誠さんです。
この方の作品のとらえどころのなさは、今六本木の森美術館で開かれている展覧会のタイトル「天才でごめんなさい」に集約されているような気がします。
「ねじれたタイトルなんです」とはご本人の弁。
作品を見て際物ねらいと思う人もいるかもしれませんが、むしろ会田さんはあえてそこに踏み込んで、それを強い意志で乗り越えようとしているのだと感じました。
その圧倒的な力技と時代を嗅ぎ取る嗅覚、そして作品それを反映させる知性は、やはりただ者ではありません。
インタビューに言葉を選びながら誠実に対応する姿が印象に残りました。
硬直した脳みそを撹拌してもらいたい方には、ぜひおすすめの展覧会です。(3/31まで)
エッセイ集「カリコリせんとや生まれけむ」(幻冬舎)も傑作です。
