高校生の頃、すでに篠山さんは私たちカメラ小僧の、憧れのスーパースターでした。それから10年後、幸運にもカメラ雑誌で、写真界の巨匠たちを撮影させていただく連載が舞い込み、お目にかかる機会を得ました。篠山さんに限らず、巨匠たちは偉ぶることもなく、みなさん優しい、心細やかな方ばかりでした。篠山さんは今の仕事(シノラマの頃でしたか)について立板に水のごとく、とうとうと語られ、そのパワーに圧倒されました。しかもこのサービス精神です!後でその日のプリントをお送りしたら、「自分の写真は案外ないんです。何かの時使わせてください(もちろん別カットだと思いますが)」という嬉しいお便りをいただき、今も大切にしています。
ご冥福をお祈りします。