中米ニカラグアは、国民の約70%が先住民と白人の混血のメスティーソ。ここに、かつてアフリカから労働力として移住した黒人の血も混ざり、味わい深い美しい顔立ちの方が多い。道端で声をかけ写真を撮らせてもらうことが何度もあった。
路線バスで、首都マナグアから1時間ほどのグラナダへ向かった。スペインの植民地時代に物流の拠点として栄えた街だ。バスは頻繁に停車し、そのたびに多くの人が乗り降りし、物売りも入って来ては降りていく。窓から吹き込む熱風に吹かれ、車中の混沌に身を委ねた。 グラナダは植民地時代の、カラフルな平屋の建物が並ぶ、絵本に出てくるような街並み。町歩きを堪能し、またマナグア行きの路線バスに乗り込み、後部座席に陣取った。車中には頭をもたれあって眠る中年の夫婦。通路越しに手を握り合う、学校帰りの高校生。珍しい東洋人を見て、弾けた笑顔を見せる子供達。どの人たちの後ろ姿にも、愛が溢れていた。ガタピシ揺れるオンボロバスには「オンリーユー」が大音量で流れていた。(公明新聞4月29日付掲載)
|
|
Column & Information
by saito-r
S |
M |
T |
W |
T |
F |
S |
|
|
|
|
|
1
|
2
|
3
|
4
|
5
|
6
|
7
|
8
|
9
|
10
|
11
|
12
|
13
|
14
|
15
|
16
|
17
|
18
|
19
|
20
|
21
|
22
|
23
|
24
|
25
|
26
|
27
|
28
|
29
|
30
|
31
|
|