1987年の韓国は騒然としていた。民主化を求める、学生を中心としたデモが、全国で繰り広げられ、軍事政権に事実上の終止符が打たれた。訪れた11月のソウルでは、民主的な選挙による初めての大統領選挙を前に、各候補が熱い戦いを繰り広げていた。演説に集まる群衆の熱気と数の多さに、韓国が大きく変わろうとしていることを実感した。
そんな熱さにいささかくたびれた旅人は、韓国の京都と言われる慶州を目指した。かつての新羅王朝の首都は、古墳も多く、ゆったりとした時間が流れていた。盆地の京都との違いは、大陸的でおおらかな風景であること。ソウルオリンピック前の韓国は、まだどこかのんびりとしていて、メンコや凧揚げをする子供や、川で洗濯をする女性たちの姿が胸にしみた。 旅行中、最も印象に残ったのは、若い男性がみんな険しくも精悍な顔をしていたこと。この15年後に再訪した韓国は、高層マンションが立ち並び、若い男性はシュガーフェイスになり、違う国に様変わりしていた。(公明新聞4月15日付掲載)
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Column & Information
by saito-r
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