
日本人は北方、南方からやって来た様々な民族が融合して、形作られたと言われている。中でも縄文人のDNA配列に一番近いとされているのが、シベリアやモンゴルに住むブリヤート人だ。
彼らの村は、首都ウランバートルから東へ、車で5時間の所。ロシア製のごついジープで出発した。道路は途中でなくなり、あとは道なき草原を、大波に揺られる小舟のように走り続けた。
途中ハルハ族のゲルに立ち寄り、濃厚なミルクティーをご馳走になった。ゲルの中は、煮炊きにも使えるストーブが中央にあり、ベッドと衣装ケースらしきものがあるだけの、シンプルな空間。懐かしさがこみ上げてきたのは気のせいか。
車の揺れで意識は朦朧、ようやくブリヤート人の住むムングンモリト村に到着した。ここはゲルではない木造の小さな家が数件あり、親戚のおじさんやおばさんみたいな方々が出迎えてくれた。
夕日に照らされた草原では、馬上の少年が、見事な手綱さばきで駆け回っている。不思議なデジャッヴ感に包まれながら、しばし陶然と見入った。(公明新聞4月1日付掲載)