
ハワイと言っても8つの大きな島と多くの小島からなり、様々な表情がある。ショッピングセンターの林立するホノルルは、ハワイの一面に過ぎない。ここカウアイ島はホノルルのあるオアフ島から一つ西の島。ワイキキビーチの喧騒がウソのように静かだ。先住民の主食だったタロイモの水田が広がり、森には精霊が住んでいそうな神秘が漂っている。ハワイの原風景とは、こんな感じではなかったのか。
島の北、ハナレイという町のショッピングセンターに立ち寄ったら、ちょうど子供たちのフラダンスショーが開かれていた。初めは冷やかし半分で眺めていたが、次第にその踊りの持つ神聖さに、魅了されてしまった。
不明を恥じる。そもそもフラは観光用のダンスなどではなく、ハワイアンの魂と呼んでもいい踊りなのだ。
南の島なのに湿気は少なく、昼間は暑くなっても、夕方には涼しい風が吹く。こんな「世界一」の気候で、フラを眺めながら、遠いハワイ王国の幻影に思いを馳せた。(公明新聞1月7日付掲載)