1989年のベルリンの壁崩壊は、世界に衝撃を与えた。その半年後、変革の現場が見たくて、旧東ドイツから東ヨーロッパの国々を、車で回った。 壁がなくなった後の旧東ベルリンは、西から人や車がどっと流れ込み、街の空気は一変していた。一方、地方にはかつての街の匂いが、今も色濃く残っていた。もう秘密警察のシュタージにビクビクすることもなく写真が撮れる。 エアフルトという街を訪れた時だ。同世代の青年と街中で親しくなり、「今夜はうちに泊まっていけ」という。初対面の人間に、こんなことを言うことに驚いたが、好奇心もありついて行った。家には小さな少年と奥さんがいて、温かい歓待を受けた。夜は「部屋が少ないから」と、少年と同じ部屋で眠り、朝は「ゆっくりしていけ」と言い残し、彼は仕事に出て行った。 旧東ヨーロッパでは、このような親切を方々で受けた。競争力で西に負け、社会主義国は消えていったが、競争社会では少なくなった、温かい助け合いの心があったことも、書いておきたかった。(公明新聞12月17日付掲載)
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by saito-r
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