5年間お世話になった大学の非常勤講師の職が今期で終わります。
最後はデザインなどを専攻している学生たちに、フィルムカメラの操作と暗室作業を半年でマスターしてもらうという内容でした。
彼らにとって結構高いハードルだと思ったのですが、3ヶ月もするとなかなかのプリントを仕上げてくる子もいて、こちらがびっくりするほどでした。
正直なところ最初は、フィルムカメラや暗室をこの時代にやることに、意味があるのかという思いもありました。
しかしデジタル時代の申し子たちが、目をキラキラさせてアナログ作業に取り組んでいる姿を見て、私の考えが杞憂であったと、すぐに分かりました。
おそらく卒業後は、二度と暗室作業をしない学生がほとんどだと思いますが、だからこそ学生時代にこういう体験ができたことが、大切な宝物になってくれると確信しています。
ほんとうの勉強とは、こういうことではないかと、学生に教えられた5年間でした。

フィルムを現像するタンクです

みんなが一喜一憂する暗室

窓の外は森

フィルム現像はここで

駅前のシンボルツリー