雑誌「一枚の繪」今月のアトリエ訪問は遠藤彰子さんです。
とにかくこの巨大なキャンバスに圧倒されます。
500号や1000号の大画面に人物や風景が細かく描き込まれ、ここにひとつの宇宙が立ち現れます。
「大画面には必然性がなければならない」なぜこの大きさが必要かは、その作品が答えてくれます。作品制作はほとんどの時間を脚立の上で過ごします。16歳から描き始め50年休まずに描き続け、一日休むと調子が戻るのにたいへんとのこと。興が乗ると寝る時間も惜しくなり、画室で仮眠をとって描き続けるという伝説もあります。
「これからどんな自分に出会えるのか、齢をかさねるのが楽しみ」と少女のように語る遠藤さんからは、これからも目が離せません。


上野の森美術館図録