2015年6月出版予定の写真集の作業が始まりました。
2011年に発表した「佳き日」以来の撮りおろしです。
地方の町は今たいへん厳しい状況にあります。
一極集中は止まる様子もなく、あるポイントを除くと、恐るべき空洞化が今なお進行しています。
そんな中にあって祭りの日には大勢の人が集い、幻のふるさとが生き生きと蘇ります。祭りが何とか存続しているのは、その土地に踏みとどまっている人たちの努力と熱意にほかなりません。
これが消滅したとき、この国は本当に骨抜きになってしまうでしょう。
私は祭りカメラマンではないので専門的なことはよく分かりません。
でもこれらの祭りが、その土地の人たちの大切な心のよりどころになっているということは分かります。
激しく移り変わる世の中に、変わらずにあり続けてほしい日本人の心のふるさとが撮れないものか、そんな思いをこめて日本の各地を訪ねました。