画家の土屋禮一さんから、画集に以前撮ってもらったポートレート写真を使わせてほしいという、嬉しい連絡をいただきました。
玄関前にあったみごとな石が、大らかで懐の深い土屋さんのイメージとぴったりかさなったので、この石といっしょに撮らせてくださいとリクエストしたものです。
すばらしい画集ですが、中にこんな文章を見つけてさらに嬉しくなりました。
初めて訪れた場所でも、なぜか初めてとは思えないことがあります。育った故郷というよりそれを越えて深く心の中で共通する「なつかしさ」というようなものが自然の中にはあるのでしょう。中略。描くという行為を通じて自分の中の「なつかしさ」に出会っているのかもしれません。(土屋禮一画集より)
私もどこの国や地域に行っても、シャッターをきるときの動機はこれにつきます。私はDNAの記憶とかってに呼んでいますが。
胸の奥底にじんわりと滲みてくるすばらしい画集。ひとりでも多くの方に見ていただきたいと思いました。