マケドニアの位置が分かる人は、少ないだろう。1991年までは、ユーゴスラビア連邦の一員だった。ギリシアの北、周りをブルガリア、セルビア、コソボ、アルバニアに囲まれた海のない国だ。 首都スコピエの旧市街は、職人さんの小さな店が軒を連ねていた。様々な手作り製品が並ぶ板金屋、ドアだけを手作りしている店、洋服の仕立て屋などなど。客のいない理髪店では、従業員が呑気にチェスに興じている。こんな街に来るとホッとする。私の子供の頃には日本にも普通にあった風景だ。「経済発展とともに失った」なんて話はもうするまい。 この後、隣のギリシアまで行こうと思ったら、バスも電車もほとんどないことが分かった。関係が冷え込んでいる隣国関係とは、こういうことだ。タクシーの運転手に掛け合ったら、「国境までは行くけど、後は歩いて国境を越えるのだ」という。国境で車を降ろされ、トボトボ歩くと、1キロほどでギリシアの入国事務所が現れホッとした。こちらもバスなどもちろんない。またふっかけて来るタクシーと値段交渉だ。(公明新聞7月15日付掲載)
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by saito-r
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