雑誌「一枚の繪」6月号のアトリエ訪問は、イタリアの山上都市の風景を、独自の世界に昇華させた作品を探求されている松倉茂比古さんを訪ねました。
松倉さんは多摩美の学生時代、横山操、加山又造、上野泰郎と出会い、研鑽を重ねます。その後官能的な舞妓の裸体画で知られる石本正と出会い、イタリアの写生旅行に同行。そのとき夜が明ける頃から、真っ暗になるまでずっと描き続けている石本の姿に「絵描きはここまでやるんだ」と衝撃を受けます。
一人の作家の誕生には、さまざまな方の血液のようなものが脈々と流れているのだと、あらためて思いを深くした今回の訪問でした。
Pitigliano2010
石本正画伯から譲り受けたイタリア地図
上野泰郎作品「共に生きる」